内科(一般内科・生活習慣病)

高血圧症

高血圧症とは?

高血圧症

血圧とは心臓から送り出された血液が血管に与える圧力のことをいいます。

血圧には心臓が縮んで血管に圧力がかかるときの収縮期血圧(最高血圧)、心臓が拡張して圧力が低くなるときの拡張期血圧(最低血圧)の2種類があります。どちらかでも基準値を超えると、「高血圧」と診断されます。

家庭血圧測定とは?

血圧を測定する方法には、病院・医院などで測る診察室血圧と、自宅で自分で測る家庭血圧 があります。病院に行くと緊張して血圧が上がることが多いため、家庭血圧は診察室血圧より 5mmHg 低めになります。高血圧の判定では、診察室血圧よりも家庭血圧を優先します。

  • 家庭血圧は、朝(起床後1時間以内、排尿後、食前)と夜(就寝前)の1日2回測定します。
  • 朝・晩とも血圧は2回測って、その平均の血圧値をとります。
  • 測った血圧値はすべて血圧手帳などに記録しておきましょう。
  • 診断・治療時において、5 ~7 日間の平均値で判断します。
  • 血圧計は、上腕にカフを巻くタイプを用いるようにしてください。

家庭血圧を診断や治療に用いることで、正確に診断することや、治療の効果をより高めることができます。

遺伝+生活習慣=わが国の高血圧のほとんどはこれが原因です

高血圧のタイプは2種類。このうち、日本人の多くが「本態性高血圧」です。生まれつき高血圧になりやすい人が、肥満、アルコール、運動不足などの悪い生活習慣を続けることによって心臓や血管に負担をかけ、高血圧になってしまうタイプです。高血圧を防ぐには、まず日頃の生活習慣の見直しが大切です。

本態性高血圧…高血圧になりやすい遺伝的な要因に、悪い生活習慣などの環境要因が加わって血圧が高くなる。

二次性高血圧…腎臓病や内分泌系の病気、薬剤などの影響で起こる高血圧。原因となっている病気が治れば、血圧も下がる。

高血圧を引き起こす主な要因

高血圧を引き起こす主な要因

高血圧と動脈硬化

血圧が高い状態が続き血管が弾力を失って、次第に厚く硬くなることを動脈硬化といいます。動脈硬化になると、血管の内側がせまくなるため、十分な血液を送ることができなくなり、脳卒中・腎不全・狭心症などの心臓疾患を引き起こす原因となります。

また、心臓は高い血圧で血液を送り出さなければならず、負担がかかり心肥大を発症することになります。

生活習慣の修正項目
1.減塩 6g/日未満
2a.野菜・果物 野菜・果物の積極的摂取 ※1
2b.脂質 コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える
魚(魚油)の積極的摂取
3.減量 BMI(体重(kg)÷[身長(m)]2)が25未満
4.運動 心血管病のない高血圧患者が対象で、有酸素運動を中心に定期的に(毎日30分以上を目標に)運動を行う
5.節酒 エタノールで男性20-30mL/日以下、 女性10-20mL/日以下
6.禁煙 (受動喫煙の防止も含む)

生活習慣の複合的な修正はより効果的です。

※1 重篤な腎障害伴う患者さんでは高K血症をきたすリスクがあるので、野菜・果物の積極的摂取は推奨しません。糖分の多い果物の摂取は、肥満や糖尿病などのエネルギー制限が必要な患者さんでは勧められません。

高血圧の治療による降圧目標

▼成人における血圧の分類

成人における血圧の分類

「高血圧治療ガイドライン2014」では、収縮期血圧が140mmHg以上、あるいは拡張期血圧が90mmHg以上を高血圧と定めています。

▼降圧目標

高血圧と認められた場合、血圧をどのくらいまで下げるかという目標の数値を「降圧目標」といいます。 若者・中年者・前期高齢者の降圧目標は140/90mmHgですが、後期高齢者(75才以上)は少し目標値がゆるやかになっており、糖尿病や腎障害の患者には少し厳しくなっています。

降圧目標
  診察室血圧 家庭血圧
若年・中年・前期高齢者患者 140/90mmHg 未満 135/85mmHg 未満
後期高齢者患者 150/90mmHg 未満
(忍容性があれば140/90mmHg未満)
145/85mmHg 未満(目安)
(忍容性があれば135/85mmHg未満)
糖尿病患者 130/80mmHg 未満 125/75mmHg 未満
CKD患者(蛋白尿陽性) 130/80mmHg 未満 125/75mmHg 未満(目安)
脳血管障害患者
冠動脈疾患患者
140/90mmHg 未満 135/85mmHg 未満(目安)

注)目安で示す診察室血圧と家庭血圧の目標値の差は、診察室血圧140/90mmHg、家庭血圧135/85mmHgが、高血圧の診断基準であることから、この二者の差をあてはめたものです。


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